サウスバンク

 ヘイワード・ギャラリーを目指して、サウスバンクに向かう。ヘイワード・ギャラリーはあいにく展示のない期間で、2階でトークがあるとのこと。聴いてみたいのはやまやまだけれども、私のヒアリング力では、と諦める。クイーン・エリザベス・ホールとロイヤル・フェスティバル・ホールの間の屋上スペース(ロイヤル・フェスティバル・ホール・テラス)に、なにやら楽しげな噴水が。老若男女がキャーキャー言いながら、噴水の中で遊んでいる。田の字型に間歇泉のようにランダムに水が吹き上がり、中の人たちは、噴水の四角い水幕の中に閉じ込められるのである。タイミングを誤ると、移動の途中でびしょ濡れ。
 笑いながら見ていて、ふと、これが期間限定の屋外アート作品であることに気づく。何と素晴らしい! インタラクティブな作品とは、こういうものを指すのだろう。JEPPE HEIN(オランダ人アーティスト、1974年生まれ)の”Appearing Rooms”(2004)という作品。
 このあと、サーチギャラリーへ向かう。地図を見ながら、旧市庁舎の近辺をうろうろするが見当たらない。思い切って、旧市庁舎の前に座っているカップルに声をかける。何と、サーチギャラリーはソーホーあたりに移転したとのこと。2006年版のガイドブック(『新個人旅行イギリス』)は、すでに情報が古くなっている。 
写真はJEPPE HEINの”Appearing Rooms”