2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『「51C」家族を容れるハコの戦後と現在』

昨日に続いて、鈴木成文・上野千鶴子・山本理顕・布野修司・五十嵐太郎・山本喜美恵『「51C」家族を容れるハコの戦後と現在』(平凡社、2004)を読んだ。とても面白い。一人一人の発言が、次の論者によって次々要約され、塗り替えられていく展開になっている…

『建築の可能性、山本理顕的想像力』

咳がひどくて気力が衰え、惰性で山本シリーズ3冊目を読んだ。と書くと山本さんに気の毒だが。 前2冊とかなりかぶるが、北京での「建外SOHO」、天津市郊外の「伴山人家」のプロジェクトがかなり詳しく書かれているのと、主体性をめぐる問いが本書の後半を占め…

『つくりながら考える/使いながらつくる』

横須賀美術館の設計者・山本理顕+山本理顕設計工場『つくりながら考える/使いながらつくる』(TOTO出版、2003年)を読んだ。論文の資料用に読み始めたが、それをはるかに越えて、一気に読んでしまった。山本さんは、分からない、と言いながら、スタッフと…

授業のことなど

今日も、声が出ないのに朝から3コマ連続授業で、ブルーマンデー。それでも授業が始まるとちょうど佳境に入って、1限は村井弦斎の『食道楽』、2限は「教育行政の一般行政からの独立」などかすれ声で熱弁をふるってしまう。いつもは私語の絶えない教室も、今…

『朝井閑右衛門』

ふっと気が抜けて、夕方届いたばかりの門倉芳枝『朝井閑右衛門 思い出すことなど』(求龍堂、2002年)を読む。横須賀の論文を書いていて、美術館をつくるきっかけになった寄贈作品の主である朝井さんの年譜を読んだ。 1978年 77歳 この9月、自宅浴室で転倒し…

敗北宣言?

11月16日だった学部紀要の締め切りを特別頼み込んで、24日まで延ばしてもらっていたのだが、まだ完成していない。地方交付税問題にのめり込んでしまったのが運の尽きで、そこはようやくクリアした(深入りせずにまとめてしまった)のだが、今度は、美術館建…

地理学談話会

半月ほど前、母校のK先生から電話がかかってきた。とても頼みづらそうに話されるので、何かと思えば、近年めっきり元気のない後輩たちに、私の体験談を話してもらえないかという依頼だった。落ちこぼれの問題学生が紆余曲折を経て就職するまでの物語だが・・…

昨日の夕刊/『三位一体改革と自治体財政』

昨日・今日と入試で、今年は日博協の大会に行けなかった。入試業務が済むと家に飛んで帰って(まだ)論文を書こうとしている。 昨日の挫折。日経の夕刊にタイムリーな記事が出た。「戦後政治あの日あの時 1987年11月27日 竹下首相が「ふるさと創生論」 ばら…

曽田さんのブログ

昼間、GAJAPAN82号を見ていたら、「県立ぐんま昆虫の森 昆虫観察館」という写真を見つけた。まだ、こんな建物をつくっているのかと唖然とした。 夜、探し物をしていたら、偶然、曽田修司さんのブログを見つけた。「ぐんま昆虫の森」のことが書かれている。ht…

日銀ワーキングペーパー

日曜日、横須賀市議会議事録(2004年第一回定例会)の、上地議員の質問と、当時の沢田市長の答弁を読み比べる。美術館建設に対しての交付税措置が、実際にいくらになるのか、という上地議員の試算が正しいのかどうか、文献を並べながら検討する。おおむね、…

GAJAPAN82

GAJAPAN82の特集「現代日本における美術館事情」は面白い。 http://www.ga-ada.co.jp/japanese/ga_japan/index.html (→82をクリック) 特集のラインナップは以下の通り。 座談会 アートと美術館建築の可能性 隈研吾×長谷川裕子×二川由夫 インタビュー 市民…

予算要求

忘れた頃にやってくる予算要求。ペーパーレス化と称して、最近はいろんな書類が添付ファイルで送られてくる。予算作成の説明書きをプリントアウトして教務課のGさんに相談に行ったら笑われてしまった。各自がプリントアウトしたら、ペーパーレスの意味がない…

全史料協研修会(岡山大会)

全史料協研修会で岡山に行く。http://www.jsai.jp/taikai/okayama/index.html意見交換会の報告者として呼んでいただいたのだが、イントロの準備がなかなかうまくいかないまま、本番を迎えてしまった。 与えられたお題は、「文書館を取り巻く『今』」で、「周…

前島アートセンターの夜

さて、沖縄のシンポジウムが跳ねたあと、かねてUさんから、前島アートセンターで2次会、と伺っていたが、どうやって会場まで移動しようと思っていたら、運よく、Kさんに拾っていただいた。Kさんに拾っていただいたのは、大変ラッキーで、道々、色々なお話を…

沖縄シンポ(8)

沖縄シンポの第二部「会場との質疑」を書き始めたいと思う。以下、司会とパネリストのみなさんはお名前を上げるが、フロアからのご発言は【参加者】として記載させていただく。沖縄の皆さんのそれぞれのバックグラウンドを存じ上げないので、聞き間違えてい…

沖縄シンポ(9)

第二部の続きを。この部分は、議論の展開に息をのんで、十分にメモが取れていない。肝心の部分が抜けてしまっているが、ご容赦いただきたい。 【島袋】(シンポジウムの)第二回をやったほうがいいのではないか? 合意形成には時間がかかる。 【小林】県の美…

みやぎ県民大学自主企画講座(3)

さて、常設展示室の「郊外」の前での有川さんのお話。「言葉で伝えようとすると、この絵は色の幅が狭い。色彩が持っている効果、組み合わせの効果、幻想的、夢幻的な。色彩の狭い幅の中のニュアンス。僕自身の中に、松本竣介を抵抗の画家と単純にまつりあげ…

みやぎ県民大学自主企画講座(2)

昨日の続きを。講座は、関口さんの司会で始まり、関口さんからの「宮城県美術館は、美術館全体の空間を吟味して建てて、今に至っているが、企画展を見るだけの使い方ではなく、それ以外の美術館の楽しみ方は徹底していないかなと思う。美術館には素材がたく…

みやぎ県民大学自主企画講座(1)

沖縄のシンポ第一部の概要レポートは昨日で終わった。次は第二部「会場との質疑」があって、ノートを数えたら、第二部の方がまだ10ページ分、と大量にあることがわかった。ちょっと一息入れて、また続きを書きたいと思う。 今日は、10月29日(日)の午前中に…