2006-01-01から1年間の記事一覧

カメの1年

とうとう大晦日。ほぼ例年と同じペースで物事が進んでいる。大晦日にブログに何を書こうかと、少し前から考えていたのだけど、いざその日になると感慨や感傷も臨場感が薄らぐ。本だってやはり読んでいるその時が一番面白いのである。 今年も仕事を通じて、多…

和倉温泉/のとじま水族館

27〜28日、能登へ旅行に行っていた。次女が抽選でJTBの旅行券を当てたのだ。2名1泊2日、全国100箇所くらいの旅館・ホテルから好きなのを選ぶことができるという豪華プラン。こういうこともあるものなのだ。 誰と行くのかと思っていたら、結局私と行くことに…

『情報のさばき方』

今日は朝から雪。犬の散歩に出ている間に降り始め、犬の背中に雪が積もった。30分ほどの間に、公園が真っ白になった。 外岡秀俊『情報のさばき方』(朝日新聞社、2006)を読んだ。1953年生まれの著者は朝日新聞東京本社編集局長で、ジャーナリスト入門編のよ…

博物館法改正に伴う意見交換会(10)最終回

意見交換会の続きを。 Q:大学院は、どの修士課程でも、認めざるを得ないのではないか? 大学の資格は立場によって違うので、集約するのは難しい(と思う)。(案が)現実的ではないということを委員会で発言してほしい。小さい博物館など、庶務会計が主でも…

『スキャンダル戦後美術史』

昨日届いた本の3冊目がこの本(大宮知信『スキャンダル戦後美術史』平凡社新書、2006)。Mさんの話題に出てきた「氷河期」が気になって読んでみた。本当に、「入場者が長蛇の列となる『ゴッホ展』とか『藤田嗣治展』などを見ると“美術館冬の時代”なんてどこの…

博物館法改正に伴う意見交換会(9)

明日は、学内共同研究の中間報告会。一日PCに向かって作業していたら、明日のプレッシャー等々もあり疲れてきた。このところ、つい逃避して本を読んでしまったのだ。私の場合、本を読んでいるときは、たいてい目前の仕事から逃げているのである。 さて、意見…

博物館法改正に伴う意見交換会(8)

今日はクリスマスイブ。「鶏とケーキがなかったら帰って来ないからね」と何日か前に次女に釘をさされた。そう言った本人に材料を買ってきてもらうことにした。鶏は骨付きモモを塩・胡椒・レモン味をつけて、玉葱の上にのせてオーブンで焼くのである(いちお…

bk1のスピード

昨日の午後、航空会社のサイト経由、bk1で本を4冊注文した。たまたま、24時間以内発送可のものばかりだった。入力を終えて注文確認メールが届いたのが14:47、発送完了メールが届いたのが18:55、そして、今朝9:30頃、玄関チャイムが鳴った。送料無料の宅急便…

博物館法改正に伴う意見交換会(7)

今日から冬休み、小学生と一緒だ。朝、この冬初めて我が家のモチノキにやってきた鳥2羽を目撃。逆光でその正体は分からない。ハトサイズに見えたがヒヨドリか? 犬の散歩の帰りだったので、すぐ逃げられてしまった。昨年から今年にかけては、実が食べ残され…

博物館法改正に伴う意見交換会(6)

今日で(先ほど)、年内の授業が全て終了した! で、今日からは完全にスイッチを切り替えて、研究モードに突入。授業をしながら論文を書くのはしんどい。頭がぐちゃぐちゃになってしまう。昔の先生のように、自分が今書いているネタで授業ができて、年度末に…

第4回大博研

昨日は大阪市内で、「第4回大阪市博物館施設研究会『改革の時代、市民はミュージアム群に何を求めているのか』」に参加した。http://www.geocities.jp/daihakken2006/daihakken2006.pdf http://blog.livedoor.jp/sakumad2003/ 最初に司会の佐久間さんに、「…

博物館法改正に伴う意見交換会(5)

今日はようやく切羽詰まった非常勤先のシラバスを完成させた。それやこれやで、少し疲れたので、法改正問題は今日は少しだけ。 司会:今日は意見交換会で、(私たちはどのような議論が行われているかを)学ぶ必要がある(という趣旨だ)。(12月13日の)会議…

博物館法改正に伴う意見交換会(4)

今日も水嶋さんの説明の続きを。 M:6.学芸員については3回目の会議のあと、ワーキング・グループが開かれており、(自分は)出たり出なかったりだ。たたき台のたたき台を作っている。学芸員制度の各国比較をすると、海外では、大学院レベルというのが、…

博物館法改正に伴う意見交換会(3)

なかなか本題めいたところへたどりつかないのだが、しばしご辛抱を。さて、今日も水嶋さんの説明の続きを。配布資料の3のところから。 M:3の博物館の目的の見直しが法改正の第一歩。ICOMは、study・research・enjoymentを3本の柱としている。H15年に日博…

博物館法改正に伴う意見交換会(2)

昨日の続きを。こういうのを書いてしまっていいのかと日中も考えたが、意見交換会自体はきわめて和やかに行われ、誰かが誰かを責めるというような展開ではなかったし、ことは法改正に関わる重大事だから、多くの人に知っていただき、関心を持っていただきた…

博物館法改正に伴う意見交換会(1)

今日、お茶の水女子大学を会場に、全国大学博物館学講座協議会(全博協)による「博物館法改正に伴う意見交換会」が開催された。現在、文部科学省のもとで進められている「これからの博物館の在り方に関する検討協力者会議」での検討内容を、メンバーお二人…

「数学するヒトビト」

11日から朝日新聞夕刊で連載の「数学するヒトビト」が面白い。1回目(11日)の加藤和也さん。留年中に友人から借りた代数学の教科書を見て数学に目覚めたそうだ。「教室」は山の中。助手時代には、斎藤秀司さんと歩きながら2人で数学の構想を練ったという。…

私の嫌いなもの

私が嫌いなものは「カタツムリ」と「ラッキョウ」である。 幼い頃に住んでいた家の庭に、アジサイがたくさん植えてあって、カタツムリがそこら中にいた。縁側に上がってきて筋をつけていくヤツもいたし、誤って踏んだときのあのクシャっという感触が嫌だった…

教育基本法案

今日、MLで、「『【アピール】公述人・参考人として教育基本法案の徹底審議を求めます』への市民緊急賛同署名を始めます」が回ってきた。呼びかけ人代表は、西原博史(早稲田教授)・廣田照幸(日本大学教授)・藤田英典(国際基督教大学教授)の3名の先生方…

メールの不着

風邪がだいぶ良くなってきて、頭(心も?)の状態がようやく普通に戻ってきた。それで、たまりにたまった仕事を片付けようと、まずは原稿の督促手紙やメール出し(というのがわびしい)。そしたら、もう送ったよメールが。 気になっていたのだが、最近メール…

『空間管理社会』

日曜日、何もやる気がしなくて一日寝て過ごした。夕方になって熱が出ていることに気づいて、そのせいだったのかと変な意味で安心した。困ったのは月曜日の授業。朝一だと、休講の連絡のしようもなく、200人あまりの学生の怨恨と時間的ロスを考えると、恐ろし…

『私たちが住みたい都市』

山本理顕シリーズ第4弾を読んだ。むちゃくちゃ面白くて、4冊の中では一押しだ。『「51C」家族を容れるハコの戦後と現在』をバージョンアップさせた感じだ。 伊藤豊雄×鷲田清一、松山巖×上野千鶴子、八束はじめ×西川祐子、磯崎新×宮台真司、山本理顕編『徹底…

『「51C」家族を容れるハコの戦後と現在』

昨日に続いて、鈴木成文・上野千鶴子・山本理顕・布野修司・五十嵐太郎・山本喜美恵『「51C」家族を容れるハコの戦後と現在』(平凡社、2004)を読んだ。とても面白い。一人一人の発言が、次の論者によって次々要約され、塗り替えられていく展開になっている…

『建築の可能性、山本理顕的想像力』

咳がひどくて気力が衰え、惰性で山本シリーズ3冊目を読んだ。と書くと山本さんに気の毒だが。 前2冊とかなりかぶるが、北京での「建外SOHO」、天津市郊外の「伴山人家」のプロジェクトがかなり詳しく書かれているのと、主体性をめぐる問いが本書の後半を占め…

『つくりながら考える/使いながらつくる』

横須賀美術館の設計者・山本理顕+山本理顕設計工場『つくりながら考える/使いながらつくる』(TOTO出版、2003年)を読んだ。論文の資料用に読み始めたが、それをはるかに越えて、一気に読んでしまった。山本さんは、分からない、と言いながら、スタッフと…

授業のことなど

今日も、声が出ないのに朝から3コマ連続授業で、ブルーマンデー。それでも授業が始まるとちょうど佳境に入って、1限は村井弦斎の『食道楽』、2限は「教育行政の一般行政からの独立」などかすれ声で熱弁をふるってしまう。いつもは私語の絶えない教室も、今…

『朝井閑右衛門』

ふっと気が抜けて、夕方届いたばかりの門倉芳枝『朝井閑右衛門 思い出すことなど』(求龍堂、2002年)を読む。横須賀の論文を書いていて、美術館をつくるきっかけになった寄贈作品の主である朝井さんの年譜を読んだ。 1978年 77歳 この9月、自宅浴室で転倒し…

敗北宣言?

11月16日だった学部紀要の締め切りを特別頼み込んで、24日まで延ばしてもらっていたのだが、まだ完成していない。地方交付税問題にのめり込んでしまったのが運の尽きで、そこはようやくクリアした(深入りせずにまとめてしまった)のだが、今度は、美術館建…

地理学談話会

半月ほど前、母校のK先生から電話がかかってきた。とても頼みづらそうに話されるので、何かと思えば、近年めっきり元気のない後輩たちに、私の体験談を話してもらえないかという依頼だった。落ちこぼれの問題学生が紆余曲折を経て就職するまでの物語だが・・…

昨日の夕刊/『三位一体改革と自治体財政』

昨日・今日と入試で、今年は日博協の大会に行けなかった。入試業務が済むと家に飛んで帰って(まだ)論文を書こうとしている。 昨日の挫折。日経の夕刊にタイムリーな記事が出た。「戦後政治あの日あの時 1987年11月27日 竹下首相が「ふるさと創生論」 ばら…