2007-01-01から1年間の記事一覧

[日常]1年の終わりに

とうとう大晦日。鳴かず飛ばず、窓際ライフを満喫した1年だった。最大の挫折は、この年末年始に論文を書くのを諦めたこと。就職2年目から、毎年、この時期に論文を書いていたので、ものすごい挫折感がある。原因は、夏休みにスイスへ行ってしまったのと、…

[読書]『アキバをプロデュース』

往復の車中で読んだ本。今年最後の本がこの本かと思うと複雑な気持ちはするが・・・。 妹尾堅一郎『アキバをプロデュース 再開発プロジェクト5年間の軌跡』(アスキー新書、2007)。タイトルに惹かれて買った。「産学連携で失敗する自治体のパターン」とい…

[調査]トンネルの中から

久々に大阪に帰ってきた。京都駅のホームに降りると、どこかほっとする。家に帰ってくると、毎度のことながら、わあーー汚い。犬に吠えられて散歩。 この5日間、昼間は文献調査や聞き取り、夜は年賀状書きの日々が続いた。文献調査のほうは、いつ終わるとも…

『思春期ポストモダン』

斎藤環さんの『思春期ポストモダン』(幻冬舎新書、2007)を読んだ。これも薄くて軽い本で、おなじ“ひきこもり本”なら、昨日の下川さんの『日本を降りる若者たち』のほうが、断然フレッシュである。斎藤環さんの本ならと、少し期待して買ったのだが。プリン…

『日本を降りる若者たち』

下川裕治さんの『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書、2007)を読んだ。活字が大きくて、薄くて軽くて、電車の中で読むのにもってこいの本。 日本で短期集中的に働いて、お金をためてタイに渡り、カオサンというゲストハウス街やアパートでぶらぶら暮ら…

『ホールに音が刻まれるとき―第一生命ホールの履歴書』

やくぺん先生こと渡辺和さんの『ホールに音が刻まれるとき―第一生命ホールの履歴書』(ぎょうせい、2001)を読んだ。非常に面白かった。内容自体もさることながら、最初に「あとがき」を読んだときから、ず〜んと来るものがあった。 「あとがき」には、どん…

沖縄県立博物館・美術館問題

「美術館問題について大いに語る会」のHPに、2007年3月31日に開催された“アートNPOフォーラム 「美術館の意義と可能性+これでいいのか? 県立の美術館Part2」のテープ起こし原稿全文が掲載された。 今日、帰宅してから、全文を読んだ。懐かしさとともに、…

プログラム・オフィサーのお仕事

今日、「社会教育概論」の授業で、ゲスト講師をお招きした。講師は、NPO法人市民社会創造ファンドのプログラム・オフィサー、神山邦子さん。 NPO法人について、市民社会創造ファンドの事業内容、プログラム・オフィサーの仕事内容やその仕事を進める上で大切…

中教審(制度問題小委員会)配布資料から

博物館法改正問題のその後はどうなっているのかということで、遅ればせながら、中教審のHPを開いてみた。今のところ、公開されている最新の情報は、中央教育審議会生涯学習分科会制度問題小委員会(第7回:2007年11月22日開催)配布資料のようだ。 当然、博…

森井ユカさんの本

ひょんなことから、森井ユカさんの『ミュージアムショップ トリッパー』(青山出版社、2007)と、『ポストオフィスマニア』(講談社、2006)を購入した。どちらも、四角い形のかわいい本で、本の中もたいへんしゃれている。 『ミュージアムショップ トリッパ…

レコーディング・ダイエットのその後

人間ドッグで「肥満」と宣告されて、看護士さんに、1ヶ月に1キロずつやせなさいとアドバイスされたのが、11月1日。岡田斗司夫さんの『いつまでもデブと思うなよ』を読んだのが、11月8日。そして、レコーディング・ダイエットの成果は? というと、1ヶ月ち…

博物館法改正問題、文化政策学会編Part2

今日のタイトルの分類は、「情報」ではなく、「悲しみ」としようかと思った。少し以前から、曽田修司さんのブログを時々読んでいる。もちろん、全く面識のない方だ。今日、「博物館法をめぐるラウンドテーブル」というタイトルで記事をアップされているのに…

「今、問われる 文化施設の使命とは」(最終回)

いよいよ、最後のQ&Aまでたどり着いた。私がおばかな質問を最初にしたので、思わぬ方向に質疑が進んだのかもしれないが、主催者側が本当に発したい問いの導火線に、もしなったのだとすれば、幸いである。パネリストの皆さんは、戸惑われたかもしれないが、…

「今、問われる 文化施設の使命とは」(14)

この連載も、終わりが近づいてきた。続きを。 原 様々なレベル、立場(があり)、長崎の例は、普通は(指定管理者に指定されると)1年に1回、評価を受けるだけだが、(・・・以下、メモ追いつかず)。 この制度が抱える問題は、走り出してまだ4年(なので…

「今、問われる 文化施設の使命とは」(13)

続きを。 原 芦屋市立美術博物館の窮状を。(具体のコレクションは、)世界的にも評価され、価値が高い。(館運営に)どこがイニシアチブを取っていくのか? これまでのお話を聞いて、小林先生からご意見を。小林 加藤さんが、(具体の作品の管理を)私一人…

「今、 問われる 文化施設の使命とは」(12)

今日も、また少しだけ、続きを。 原 木ノ下さんは、阪大のコミュニケーションデザイン・センター(で)、雑誌を使ったり、(・・・)関わったりされているが、まとめて言えること(・・・)模索中のことなど、近いところから(ご意見を)。木ノ下 KAVC【神戸…

「今、問われる 文化施設の使命とは」(11)

さて、懲りずに、スローテンポに、続きを。大阪府立現代美術センターのことは全く予備知識がなかったので、間違えていたら、ごめんなさい。 川端 (大阪府立現代美術センターには)7,600点、作品がある。指定管理者(として)収蔵作品の管理運営をまかされて…

博物館法改正問題2題

まず1つは、先の日曜日に開催された日本文化政策学会のレポート。やくぺん先生が非常に詳しく、公開ラウンドテーブル「博物館法改正を考える」の速記を、ブログで公開してくれている。→http://blog.so-net.ne.jp/yakupen/ 密かに期待していたが、ここまです…

「今、問われる 文化施設の使命とは」(10)

続きを。 原 加藤さんは『あいだ』の抜刷を配って下さったが、(芦屋市立美術博物館の問題は)実際に新聞にも大きく報道された経緯もある。状況について、詳しくお話いただきたい。 加藤 現状は困っている。まず、芦屋市自体のビジョンのなさ。どういうこと…

「今、問われる 文化施設の使命とは」(9)

続きを。 原 (神戸)アートビレッジセンターは他の場所とは違って、(・・・メモ追いつかず)。 次に、(大阪府立)現代美術センターの指定管理者であるクリーン・ブラザーズの川端さんから(お話を伺いたい)。川端 (会社の名前は)有限会社クリーン・ブ…

「今、問われる 文化施設の使命とは」(8)

だいぶ日が空いてしまったが、上記研究会の第二部の内容を。私が当日メモしたノートと記憶を元に復元を試みたものなので、書き逃している部分や間違いもあると思うが、お許しいただきたい。 第二部の司会は引き続き、原久子さん(アートプロデューサー・大阪…

旭山動物園

11月24日(土)、旭山動物園に行った。最初、東門から入る予定が、もう満車なのか、正門に回された。正門前も大変な車の列で渋滞。その横で下水道工事。お昼すぎだったが、人が多くて、皆口々に、動物じゃなくて、人を見に来たみたいだな・・・と(それでも…

網走刑務所の成人教育

11月23日の昼食後には、皆でぶらぶらと、網走刑務所に向かった。正門の両サイドに小さな展示スペースがあった。それも物珍しく眺めたが、もっと、気になるものを見つけた。正門の反対側、道を挟んで「刑務所作業製品展示場」という建物があり、製品が販売さ…

斜里町立知床博物館

11月22日、斜里町立知床博物館に行った。小1時間ほど、館内と屋外の飼育施設を自由見学したあと、皆で、中川元館長のお話を伺った。知る人ぞ知る、の博物館なのだろう。私は、恥ずかしながら、全く知らなかった。今回の旅行で最大の収穫。 北海道文化資源デ…

六本木クロッシング2007(森美術館)

完全に風邪。頭の中も朦朧。でも、六本木クロッシング2007がどんなに楽しかったかを。 まず、立石大河亞さんの富士山シリーズ。リバーシブルになったのとか、「ミクロ富士」に見入ってしまった。私自身の記憶があいまいになってしまっているが、東屋の中で富…

帰宅

先ほど、北海道から帰宅した。大町山岳博物館友の会の行事で、北海道に行っていた。22日早朝に羽田で大町の皆さんと合流するため、21日の夜に東京に出た。たまたま、森美術館で面白そうな展示(六本木クロッシング)をやっているのを知って、一人で見に行っ…

「今、問われる 文化施設の使命とは」(7)

小林真理先生のお話の続きを。()は私があとからメモを見ながら、記憶と想像で補った部分。 指定管理者が取り消された事例としては、倒産、NPOが指定をとったけれども理事長が健康を害したなど。全体の傾向として、指定管理の期間は長くなっていく傾向にあ…

学会情報2つ

今日、「やくぺん先生うわの空」を見ていたら、学会情報2つが載っていた。一つは、日本アートマネジメント学会の第9回全国大会。この中に、「指定管理者制度は何を変えたのか」というセッションがある。もう一つは、日本文化政策学会第1回研究発表会とい…

「今、問われる 文化施設の使命とは」(6)

小林真理先生のお話の続きを。 指定管理者制度は、指定の期間が狭められていることが問題だ。指定管理者は、自治体(がこれまで提供してきた)公共サービスを代行するが、代行できるかは、自治体は不安に思っている。民間、NPO(の側も)やれるかどうか分か…

『現代によみがえるダーウィン』

久しぶりに休み〜の気分で、他のことは忘れたふりをして、ハードカバーの本を読んだ。長谷川眞理子・三中信宏・矢原徹一『現代によみがえるダーウィン』(文一総合出版、1999)。たいへん刺激的で面白かった。これまで、断片的に読みかじっていた生物系の本…