「今、問われる 文化施設の使命とは」(14)

 この連載も、終わりが近づいてきた。続きを。

原 様々なレベル、立場(があり)、長崎の例は、普通は(指定管理者に指定されると)1年に1回、評価を受けるだけだが、(・・・以下、メモ追いつかず)。
 この制度が抱える問題は、走り出してまだ4年(なので、今日のこの場所は)、何かが結果として出るという場所ではなく、次のステージに向けていろんな提言、ビジョン、ポジティブな発言を聞かせていただきたい。


川端 行くまでに難しいなと思っているのは、(指定管理の)3年の単位だ。自分の組織、会社、利益を求める(ところだから)、仕事の内容として対応(・・・以下、メモ追いつかず)。人、人材、3年という指定期間、恵まれている。会社のイメージで言うと、3年間の中で人をアップしていったり、保障面、報酬面、いろんな面で、普通の組織づくりにしていく。育成、参加、労働環境に対して、これからより一層、考えながら、何か掴みたいな、と自分自身では思っている。


小林 (指定管理者制度については)まだ分からない。いろんなタイプがあり、現美センター、ここはこれでいいけど、全体にこうだ、と言いにくい。行政の中では、政策実現、限られた発想しかない。いろんなアイデアが生まれて、さまざまなサービスを提供し、(それを)行政は、上手に評価してほしい。
 それまでに、それなりの制度があり、継続することに意味がある美術館(にとっては、指定管理者制度は)役割によっては、根こそぎ変えてしまう制度、今までの制度を壊してしまう制度だ。全面的に悪かったわけではない制度(に対して)、公共サービスのあり方が、満足できるかどうかの評価もないままに導入されてしまった。変えなければならないところはどこか、(今まであったものを)壊すことになっていることは注意が必要だ。既得権者的にやってきた人たちが問題提起すると、どっちが悪いとかいうことになる。


木ノ下 (神戸アートビレッジセンターでは)個人契約1年、阪大は5年の契約。(私自身が)タイトな人生で、ビジョン、モチベーションが経過を作ってこれた(と思う)。行政施設はビジョンがない。ある種の実績として立つ。現場の人間から決済を上げる。企業換算するとこうでしょう(と)分かる(ように、)カスタマイズしていく。いままで、ずっと、喧々諤々とやってきた。KAVCでは、一語一句から問う。個人で社学連携して、新しいパートナーシップ(を築いてきた)。究極は個人がパブリックな価値を見出す。制度にのっとった価値観で提案(しても・・・)、NPOがそういう制度(を利用して)、いい意味での個人性を期待したい。


加藤 具体に特化(した美術館として)、ものにまつわる作家、遺族、興味を持つ人たちとのネットワーク、具体の美術博物館の蓄積を、私がいなくなってもできるような、バックアップするシステム、それができるまでは、関わりたい。システムとして、後世に残していけるものを作りたい。
 指定管理者制度は、悪い面ばかりではない。財団のときもやっていたが、自主事業の収益をプールして、新しい事業を展開(するといったことも)指定管理者制度のもとではやりやすい。(収益を)新しい事業に使っていく(ことができる)。【以下、続く】

そして、とうとう、Q&Aの時間がやってきた。思わず、手を上げて、不思議でならなかったことを聞いてしまった・・・