『自己評価』送り出す

 朝、ふと嫌な予感がして、非常勤先から送られてきたまま放置していたレポートの宅配便を開けてみた。案の上、4回生が1人混じっていて、成績報告の締めは1人分だけ2月9日と書いてあった。ごめんなさい、ごめんなさい・・・
 1人分だけ採点するというのも、バランスの問題があるので、結局、全員分のレポートを読むはめに陥った。途中、ふと、このレポートは、他科目の使い回しをしているのではないか・・・と思うものがあった。最後の方に、「この授業を受けてよかった」式の話が書いてあって、何とそこには、他教科の名前が書いてあるではないか。こんなマヌケな人に単位をあげるわけにはいかない・・・レポートの内容自体は面白いのに、残念。
 他にも、コピペの場所だけ書体や色が違うもの多数。画面上では同じ黒に見えても、プリントアウトすると、灰色だったりするのよ。せめて黒く、上書きしなさいよ・・・って、そんなことまで、教えないといけないの? 少し不機嫌になる。
 平常点と合計して、結局、成績を書き込んで投函したのは、3時過ぎになってしまった。
 
 さて、メールを受信すると、待ちに待った(いちおう最後の)原稿が届いたので、なりゆきで学部の『自己評価』の編集作業を始める。やりだすとムキになって、26人分の原稿を全部貼り合わせ、奥付も書いて、面倒に思っていた「はじめに」まで書いてしまった。前任者の原稿の、コピペならぬ改作。「はじめに」で、個性を発揮しても仕方ないだろうし・・・なぜか、見積に出したのとぴたりと枚数が合う。
 勢いで、そのまま、事務室に添付ファイルで送信、これにて、一件落着。こんなに集中して仕事をしたのは、久しぶり。しかし、何だか、予定外。今日は、テストの採点をするつもりだったんだけどなあ・・・
 
 先日(ずいぶん前のような気がするけど、1日前かな?)、かたつむりさんのブログ(かたつむりは電子図書館の夢を見るか)で、東工大附属図書館の話を読んで、技術的なことは全く分からないが、「業績DB」の話はすごいな、と思った。「科研費申請書作成機能」とか。この1年でも、どれだけ、業績関係書類を作ってきたことか。以下の質疑応答部分も、すごいな、と思った。ReaDの更新まで、とても手が回らないのが実情。

東工大へ。ReaDへのデータ送付について。
  □ReaDへ研究者情報を送る。そこで業績部分をT2R2から引き出して合体させて送っている。
・ReaDへ送るのを図書館でやっている?
  □研究者情報システムの管理が平成16年の法人化以降図書館に移っている。今年の1月から研究情報部で研究支援管理室ができたので、しばらくは共同してやっていくところ。
・研究者は一本の流れで出来る?
  □そう。登録はひとつ、出口はたくさん。

 今回の『自己評価』でも、学内で複数の媒体に載せるのに、同じような書類を何通りも作らされ(たり、作ってもらったり、取り立てたり・・・)、何でこんな時間とエネルギーの無駄遣いをするのだろう、とやりきれない気持ちになった。特に、役職についておられる先生方など、お気の毒な限りだ。こういう作業が、国内のあらゆる大学で行われているのだとすると、壮大な無駄に思える。(これが、私が「評価」嫌いな理由)
 誰が得をするのだろうか? 紙屋さん? プリンタインクを作っている会社? これも、雇用創出の一環か、と思えなくもないが、大学教職員に払っている多額のお給料の使い途としては、明らかに間違っていると思う。
 微妙に少しずつ違う書式で、業績書を作らせるのは、もうやめようよ、と思う。同じ学内でならなおさら。1箇所に業績DBを集めておいて(各自が随時更新する手間はかかるが)、必要ならそこを見てね、そこから使ってね、にならないものだろうか。
 「評価」の時間を「論文」書きに使うべきだ。