授業が終わった!

 今日で、今学期の授業が全部終わった。わ〜い! さすがに帰り道からずっと鼻歌。
 ところで、今年読んでいるテキストは、2年前にロンドンのナショナル・ギャラリーで買ったこの本
 建前は、アメリカのカレッジの初年次教育・導入教育の内容を知ろう、という趣旨。初めて美術史の授業を受ける学生向けに、教室の中ではどの辺に座ったらいい?とか、先生の話す内容は、どこをノートに取ったらいいの?とかが書いてある。ちょっとずっこけたのは、700 B.C.と300 A.D.ではどっちが早い?とか、99A.D.は1世紀だよ、とか懇切丁寧に説明していること。“There is no year zero.”(←こういうことは考えたことがなかった。)
 さて、この本は、図版がたくさんあって楽しい。今日読んだところは、ロマネスクとゴシックの違いを説明しているところ。異なる時代の作品を比較することが重要だということの一例で、見開きのページの左側には、シャルトル大聖堂のティンパナム(タンパン)、右側のページには、オータンのサン・ラザール大聖堂のティンパナムの写真が載っていて、その彫刻手法の違いを述べている。
 このテキストによると、古代や中世の美術作品を観るときには、draperyと人体の関係を見ればいいのだとか。その実例の一つとして、上の2つのティンパナムのキリスト像が取り上げられている。美術史の授業を一度も受けたことのない私としてはへ〜〜の連続。
 今日は夏休み前の最終授業ということで、フランスの地図とか、ガイドブックのコピーを配った。幸い、シャルトル大聖堂のも、サン・ラザール大聖堂のも、持っていた。テキストに出てくる知らない場所も、意外と簡単に行くことができるんだよ、とか。

 ところで、このテキストには、いろんな発見があった。例えば、キリスト誕生を扱ったaltarpieceの中に、archangel Gabriel(大天使ガブリエル)というのが出てくる。アークエンジェル??ってもしかして、ガンダムに出てくるあれ? そんな深い意味があったんだ、とか。
 今日読んだところには、Evangelists(福音伝道者)というのが出てきた。これって、もしかして、エヴァンゲリオンに関係ある?? 
 まあ、お岩さんになりながらも、教員は授業中にそんなことを考えているのだった(ようやく、お岩さんはほとんど目立たなくなりました)。

【おまけ:先ほどの発見】偶然、こんなブログを見つけてしまった。フランスの彫刻に首から上がない理由って、そういうことなの? 私は、てっきり盗難にあったのだと思っていた・・・真偽のほどは不明。