カスヤの森現代美術館

 カスヤの森現代美術館に行く。JR衣笠駅下車、徒歩12分(は公称で、初めてだと、まだかな、どこかな、と少し不安になる。帰り道は、すぐに駅前についた感じだ)。
 現在は、湯川雅紀展と、常設のヨーゼフ・ボイス展が中心だ。常設展示室にビデオデッキが置いてあったので、ボイスのアクション、「コヨーテ―私はアメリカが好き、アメリカは私が好き」(1974)を映していただく。ケネディ空港に到着したボイスが、すぐに救急車に乗って、NYのルネ・ブロック画廊に行き、1匹のコヨーテと、画廊の中の大きな檻の中で1週間、沈黙の語らいをする、という趣向の作品。ビデオデッキの上に置いてあった説明パネルには、「コヨーテ以外アメリカを一切見たくなかった」「コヨーテを通してのアメリカとの対話」「少数派との対話」といった言葉が並んでいるのだが、なぜ、救急車を走らす必要が? と素朴に疑問。さらに、コヨーテは柴犬に似ている、と、つい余分な連想をしてしまう。ボイスの足型、があり、こちらもはて? ではあった。
 ここでは、草間彌生の作品なども販売されている。裏には竹林があり、隣接するご自宅と思われる風情あるお庭では、おばあちゃんが農作業をされている。三浦半島の豊かな旧家のご様子を垣間見たひとときで、館の皆さんには大変親切に対応していただいた。