入力の日々

 22日から学内共同研究の報告書づくりを始めた。授業や試験監督の日を除いて、家にこもりきりで、ノートのメモを文章化して、できた端から関係者に速達で送ってチェックしてもらう。一日一便みたいな感じで、やっと先ほど、最後の一通を投函した。エクスパックがポストの口につかえて悪戦苦闘する。私以前に、ポストの口を塞いだ人がいるらしい。ふと、何年か前、五反田駅前でハガキを投函しようとしたら、もう満杯になっていて、こぼれそうになっていたことなど思い出した。
 家に戻ってから、何枚入力したのか計算してみた。400字詰め換算で110枚程度。何となくボーッとしてしまう。
 入力作業をしながら、注などつけるために、いろいろなサイトを検索利用した。思いがけないものも見つけた。昨晩、ささやかに楽しんでしまったのは、このサイト。http://www.smt.jp/regional-art/bukko/youga.html (仙台市民ギャラリー開館20周年記念 郷土ゆかりの物故作家展)
 佐藤多都夫さんの漢字を忘れてしまって検索していたら、この絵に遭遇したのだった。
http://www.smt.jp/regional-art/bukko/youga/you_38.html(「1985情況LQ−M−LMF」)
 ふと、この作品が想起させるものがあった。ある時代の共通の心象なのだろうか。
 このサイトでは、仙台ゆかりの物故作家の作品を2〜3点ずつ見ることができる。クリックしていくと、面白い絵を見つけた。76番と77番の平嶋武夫さんという作家の作品2点なのだが、前者が1941年の作品後者が1977年の作品。36年の間に、この作家の中に生じた変化に想いを馳せた。これも「よくある」パターンなのだろうか。
 それから、クリックしていくうちに、所蔵先の表示があることに気づいた。宮城県美術館にコレクションされた絵と、そうでない絵を見比べていった。普段、美術館にコレクションされた絵と、そうでない絵を意識的に見比べる機会というのは専門家でない限り、あまりないのではないだろうか。そういう意味で、このサイトは、ささやかだがとても楽しいものだ。