米原公民館2006年度成果報告フォーラム

takibata2007-03-11

 今日は今年一番の冷え込みかと思うほど寒く、米原は雪が降った。地元の方に言わせると、こんなのは全然寒くないそうだが。
 今日のパネルディスカッションはとても楽しかった。公民館の利用者の方4名と、市の契約課の職員さん、それにNPO法人FIELD専務理事の高見さん、茺川館長、私がパネラーだが、他の参加者の皆さんにも輪になっていただき、ホットな議論になったと思う。
 契約課のKさんの他、市内の他の複合館の館長さん(市職員)、市職員OBで直営時代に米原公民館に勤務されていた方や、現役の生涯学習課の職員さんも来られ、館を取り巻く暖かく、時に厳しい目を感じた。利用者の中にも、米原の土地柄を反映して、旧国鉄の職員さんがおられ、国鉄が民営化した当時のことを生々しく語られる一コマもあった。
 市職員さんの側からは、ハード面の注文が相次いだ。電球の球切れ、水道カランの修繕、壁の補修などの問題点が指摘された。協定では、30万円以下の補修は、指定管理者の責務という内容になっているそうだ。リニューアルなり、補修なりして指定管理者に渡すのが本来の筋ではないのか、と利用者や私も主張したが、契約課のKさんいわく、「競争入札に移れば、市内の施設の半分以上は、受け手がいないということで、閉鎖されてしまうだろう。指定管理で止めていきたい。リニューアルして渡さねば、というのは分かるが、そうすると夕張市になってしまう。お金を投資するなら閉鎖してしまえ、という話になるだろう」と。米原公民館は、開館後24年を経て老朽化が進んでいる。
 米原市内には、小規模ホールが4つあるそうだ。米原公民館が478名、近江公民館が300名、ジョイいぶきが290名、ルッチプラザが367名で、これは合併の産物らしいが、どの施設を使うかは、市のほうも色々苦心しているようだ。利用者側から、なぜあんな遠いところで、と疑問が出れば、市職員側は、「ここまでが米原市という出会いがある。市域が広がったことを個々の皆さんに知っていただきたい。市全体が動く形にしたい。ホールを一日使えばすごいお金がかかるから、どこでどういう投資をするか考えて使っている」と。
 実際のシンポでは、もっと様々な話も出て、地域に根ざした活動の醍醐味を知った。米原国鉄の関係も興味深かった。
 今日、高見さんとお話していて、ふと気づいたことがあった。高見さんも、私も、寺中作雄の「公民館の建設」と、枚方渡辺義彦さんの『公民館を遊ぶ』に強い影響を受けていることが分かった。今日、来られた米原公民館OBの女性も、在職中、枚方の公民館を見学に行かれたそうで、この本を買って公民館に置いたとのこと。
 渡辺さんの本は、径書房(こみちしょぼう)から出されている。このブログのタイトルは、エコミュゼのディスカバリートレイルから考えた部分もあるが、この本の影響もあったのかと気づいた・・・。 

 写真は、公民館と市庁舎の入り口前にある雪かき車「キ555」号(2007年3月1日撮影)。