大阪へ帰還

 無事、ラウンドテーブルが楽しく終了した。これはまた後日、書くことにして。今日の午前中は、「諸外国にみる自治体改革と成人教育」というプロジェクト研究を聴いた。北欧、アメリカ、韓国の動向で、特に韓国の話は春休みに行ったばかりなので興味深かった。

 木見尻哲生さんの北欧の報告は、フィンランドデンマークが中心だが、デンマークで国民高等学校の校数が減っている(1994年:105校→2007年:79校)のが、なぜかな?若者の気風の変化かな・・・と会場では考えていたが、大学等への進学率の上昇という要因はないのだろうか。今、これを書いていてふと思った。会場で質問できればよかったのだが、なんとなく午前中はお客様モードで座ってしまっていた。進学率の上昇はもっと早い時期のような気がするが、いずれにせよ、学校教育とセットで考えないと、成人教育の実態を理解するのは難しいのではないかと思う。表を見てみると、国民高等学校の数が減って、代わりに「オープン教育高等教育コース」の学生が増えているから、そちらへシフトしたのかな?・・・今頃質問を思いついても遅いが。

 藤村好美さんの報告からは、アメリ連邦政府行政改革の動向を教えていただき勉強になった。NPOと政府の関係は、今、読みかけの田中弥生さんの『NPOが自立する日』を思い出しながら聞いていた。

 李正連さんの報告は、ソウルから安東への沿線でみた、あのすさまじい過疎の様子を思い浮かべながら聴いていた。最後の、地方分権政策(「自立型地方化」)下の地方での生涯学習振興策は、産業誘致のために人材育成をしなければならないという地域人的資源開発だ、というまとめは、大変興味深かった。

 後半の質疑応答は、質問者の多くが、日本の社会教育を念頭に置きながら質問するので、何か、ちぐはぐな感じがした。日本的な枠組み、問題関心から一旦離れて対象を理解することも必要ではないかと思う。