他分野の人が読んでも面白い論文

 最近届いた『人文地理』59-2(2007)の巻頭論文(論説)、北川眞也「現代の地政学における例外空間としての収容所―イタリアの不法移民収容所へ「歓待」する生権力―」は、たいへん面白かった。封を開けて、パラパラめくったとき、写真が目に入って、思わず読んでしまった。地政学研究としての評価は私にはできないが、ここで描き出されている内容に驚いたのである。
 と同時に、専門外の人間にこれだけ興味深く読ませる北川さんの能力に圧倒された。ロデゼルト神父と、レジーナ・パチスにオチまでついている。北川さんは、関学の院生さんらしい・・・。