滋賀県立安土城考古博物館

takibata2008-02-10

 昨日の雪が残る中、犬の散歩。犬は喜び・・・というのは、本当らしい。雪の融けた道の真ん中を選んで歩いているのに、犬は脇の方の、シャーベット状になった雪の上ばかりを歩いていく。凍結している坂道で、いきなり引っ張られて、こけそうになる。
 昨日は、突然の雪の中、安土まで出掛けた。長野の雪と、関西の雪は、雪質が全く違う。関西の雪は、水分が多くて、道路に降っても、すぐにぐちゃっと融けかける。さらさらの大町の雪を懐かしく思う。
 さて、滋賀県立安土城考古博物館では、今、「開館15周年記念 信長と安土城−収蔵品で語る戦国の歴史−」が開催されている。“15年蓄積してきた館蔵品をフル出場させろ”との命を受け、本気で全部並べてしまいました、という贅沢な企画。当然、一回では全部並べきれないので、2月26日からは総入れ替えとか。
 横置きに文書類、縦に大きな絵図や復元模写を含む画像がびっしり展示されていて、視覚的に華やか。廃城後の安土山と城下町を描いた絵図(並木道などの細部が面白い)や、金沢城内絵図など。しげしげ見てしまったのが、紫糸威具足。中が覗き込めるようになっているので、これは漆が塗ってあるのかな、とか。特に興味があったのが「紐」で、大町で、古い行政文書を見せてもらっていると、綴じ紐が経年変化に弱いことが身に沁みるので、この具足の細かい金属パーツ(何という名前か知らない)をつなぐ「紐」の保存は大変だろうなあ・・・と変なところで物思いにふける。
 それと、びっしり資料が並んだガラスケースを見ているうち、1年ほど前に国立某大学博物館で見た、来館者を(あるいは博物館を)何と思っているんだろう!という歴史・地理系の展示をふと思い出してしまった。公立博物館はこんなに頑張っている(ところもある)のに、たぶん、偉い先生方は、公立博物館に足を運んだことがないんだろう、とその時に思った怒り(というか情けないというか)を、急に思い出してしまったのだった。
 さて、安土城考古博物館の、「信長と安土城」展の図録、オールカラー豪華版で1000円は、お値打ち。安土では、あの悪天候にもかかわらず、昨日の入館者は100名近くあったらしい。
 写真は、雪の中の滋賀県安土城考古博物館(2008年2月9日撮影)。