お岩さんになる

 今日の2限のこと。学生さんにマイクを渡して、教卓に戻ろうとしたとき、つるっと靴底がすべって、前のめりになって、そのまま黒板の下の壁に激突した。痛っ〜と言って、しばらく動けなくなった。「お岩さんになる!」ととっさに思った。幸い、血は出なかったので、こめかみを押さえつつ、席に戻って、どうしようもないので、授業を再開した。
 学生さんが和訳をしている間にも、目の横がどんどん膨らんでいく感じがする。鏡もないし、一体、どういう事態になっているのだろうか・・・昨日、温厚な某先生にたてついた祟りか、などと考えた。ともかくも授業が終わって、激突したのが、学生さんではなく、自分でよかった、と思った。
 トイレで鏡を見たら、目の横にたんこぶができ、上唇の上も傷ができていた。これまた仕方なく、電車に乗って、午後の授業もして、鏡を見たら、右目の目じりが紫色になっていた。今は、目の下に、青い内出血の塊が・・・お岩さんと言うより、どこから見ても、“DV被害者”の顔だ。こんな女性の顔写真を撮った美術作品があった。会う人ごとに言い訳をしないと、誰も、どうしたのか、怖くて聞けないだろう。あまりにも、アホな怪我である。どこをどう転んだら、こういうことになるのだろうか?