見学実習(京都府立総合資料館)

 今日は午後から見学実習で、京都府立総合資料館へお邪魔した。今回の見学は、昨年の全博協西日本部会で、福島幸宏先生のお話(「『文化財』化した事務書類―近代行政文書の保存と活用―」)を伺ったのがきっかけ。高松で、重文指定された「京都府行政文書」の状況をパワポで見せていただき、詳しいお話を伺いたいと思った。幸い、半日の見学実習先としても手軽な距離で、アクセスもよい。福島先生は、京都駅から15分、東京駅から3時間、と言われていたがその通りだ。
 今回は、資料館の沿革や機能、行政文書の概要のお話のあと、資料の取り扱いもご教示いただいた。閲覧室を見学したあと、わざわざ私たちのために文化財行政や博覧会に関する資料を中心に16点をセレクトしていただき(うち14点は重文!)、学生たちと一緒に、実際に触らせていただいた。いろいろお話を伺ったところ、京都府下の環境問題(里山など)、都市計画等での研究にも利用されているとのこと。博覧会関係資料は、まだ本格的な利用はされていないようだ。
 この6月から資料のデジカメ撮影も許可されたとのこと、閲覧室へのノートPCの持込もOKで、大町での調査のことを思い出し、一次資料を用いた研究をきちんとやろう・・・と改めて思わされた。文書目録を作ってそのまま終わりでなく、論文化すべし・・・とここからは、エンドレスの問いになっていく。紙の山から、どういう切り口で、何を論じていくか、が悩ましいのだ。