コッツウォルズの小さな博物館

takibata2006-08-13

 今日は15人で、人気の観光地コッツウォルズへ。鉄道がなく、バスのアクセスも不便なため、「みゅう」という日本の旅行社の日帰り観光バスに乗るあわただしい旅。バーフォード、ブロードウェイ、ボートン・オン・ザ・ウォーター、バイブリー、4つの村を訪ねた。
 バーフォードには、Tolsey Museumという小さな博物館があり、小さな建物の2階にTown Councilと隣り合わせに入っている。入り口すぐに寄付のガラス瓶が置いてあり、£1入れると受付のおばあさんが、サンキューと言って話しかけてくる。どこから来た?とか、テロ未遂事件を知っているか?とか、なごやか。
3〜4.5畳くらいの部屋を2つつなげただけの展示で、暖炉の復元には電気ストーブが置いてあり、ほほえましい。村の歴史や生活にまつわる展示だが、おばあさんと話すのとバスの時間が気になるのとで、ゆっくり展示を見ることができなかった。しかし、この博物館を見たことで、ずいぶん、私の中の英国博物館像が変わった。日本国内でも、これほど小規模な博物館は見たことがないのではないか。何か、類似するものをすぐには思い浮かべることができないのだ。フランスで見たエコミュゼの小さなサイトの中にも、こんなに小さなものはなかった。それでいて、無料で、受付(2つの部屋の真ん中が受付)に人がいて、村の中心にあって、お隣が議会で、と不思議な感じだ。http://www.oxfordshirecotswolds.org/attractionsdetail.asp?attractionid=20
 こういう小さな博物館があちこちにあるのだとしたら、訪ねて歩くのは楽しいことだろう。ロンドン市内の大規模館とは全く異なる世界がここにはある。地域の人たちは、この博物館をどのように思っているのだろう。私が入った時には、観光客らしい熟年カップルが熱心に展示を見ていた。いつも思うのは、ヨーロッパの人たちは、実に熱心に博物館の展示を見ている、ということだ。
 ブロードウェイでは、骨董屋を兼ねるテディベア・ギャラリー。こちらも、1つ1つが違うぬいぐるみで愛らしく、思わず1つ日本に連れて帰ることになった。
 ボートン・オン・ザ・ウォーターでは、コッツウォールズ・モーター・ミュージアムに入る。ここは有料(£3.50)で、クラシックカーと、さまざまな看板や小物類がしゃれたレイアウトと華やかな色使いでぎっしりと並んでいる。車好きにはたまらないだろうし、展示空間の使い方がうまい。狭い空間を立体的に活用した「ギッシリ型展示」も、日本での類例を思いつかない。今日は、何か、思いがけなく得をした気分だ。
 最後に立ち寄ったバイブリーは、ウィリアム・モリスが「この世の天国」と言った村だそうで、コッテージ群は、現在はナショナル・トラストが管理している。
 写真は、Tolsey Museum,Burford.ここで、オックスフォードシャーの博物館・ギャラリーガイドの小冊子を貰った。