大英博物館のアイ・オープナー・ツアー

takibata2006-08-17

 再度大英博物館へ。今日は一人でゆっくり回る。無料の「アイ・オープナー・ツアー」の表示を受付で見て、14:30開始の古代エジプトのツアー(40分)を選び、指定の部屋へ行く。パンフを見ると、木曜日は無料の「アイ・オープナー・ツアー」だけでも、10本も用意されている。他に、ゲストスピーカーまたは、キュレーターによるギャラリーツアー1本、夕方のスポットライトトークが2本、といった具合である。
 私の参加したツアーは、最初は数人、徐々に人が集まってきて、一番多い時で30人くらい。担当は熟年の女性スタッフ。エジプトとヌビアの関係を中心に、ミイラと死後の生活、副葬品、特にパレットとコスメティックなどの説明。ピラミッドの形の進化。2部屋の10箇所以下の展示物とパネルを使って説明してくれる。理解しようと、一生懸命、彼女の英語に耳を傾けると、なぜか眠くなってきてしまう。彼女の声は非常に明瞭で、好感の持てる話しぶりなのだが、アイならぬ、こちらの耳、脳みそが、まず開かれる必要がある。
 このツアーをきっかけに、エジプトの部屋を丁寧に見て回る。お話を聞くと、興味が沸くものだ。そしてギリシア・ローマ。細かい展示物のあれこれに見入る。人類の美意識がどのように形成されてきたかを考えさせられる。
HSBCマネー・ギャラリーはマニアックで、これだけで、独立した博物館になりそうだ。単独館なら、2〜3時間は見るだろうに。英国・ヨーロッパの部屋になると、もう見切れない、という感じだ。ヨーロッパの展示を見ているうち、まだ5時半なのに、早くも監視員に追い出される。木曜は、8時半まで開いている、と無料マップには書かれているのに、早々と店じまいしてしまう展示室が多いようだ。
 ミュージアムショップ。ルーブル美術館の本屋からの類推で、一番隅っこの方に、博物館学関係の本があるかもしれないと見当をつけて行くと、“MUSEUM”の棚が3つあり、その中央一番上の段が、コンサベーションと、ミュージアムスタディーの棚である(その両サイドは大英博物館の出版物で、左側は図録的なもの、右側は専門的なオケージョナル・ペーパーなど)。
 ミュージアムスタディーズ関係の本を引っ張り出して、順番に並べて写真を撮っていく。送料を考えると、そんなにたくさんは買えないし、タイトルと出版社が分かれば、日本でも入手できる可能性は高いだろう。といいつつ、何冊かめぼしい本を買って帰る。
 今朝、郵便局から、2箱計17.5キロ、小包を送り出したところで、あとは、かばんに詰めて帰れる分だけ。機内持ち込み制限が、まだノートPCの入るサイズのバック1個のみなので、リュックでしょって帰る計画が潰れてしまった。
 重い足を引きずるようにして、まだ開いているギリシャ・ローマの部屋、古代近東の部屋を見て回る。
 写真はパルテノン神殿彫刻群(エルギン・マーブル)の部屋