ソレイユの丘/荒崎海岸

takibata2006-09-16

 一日遅れで、横須賀にやってきた。本当は東京で開催される某研究会に出るつもりだったのだが、申し込みが遅れ、もう満員立ち見で、部屋の中にも入れないかも、とお断りのメールをいただき、しょげて、というか半分腐っていた。
 そんなわけで、出張扱いにもせず(ということは、どこに遊びに行ってもいいんだよね、と思う自分がわびしい)、とりあえず、以前から気になっていた、「長井海の手公園ソレイユの丘」を見学。ここは、横須賀市が、PFI事業では全国初の公園整備を行ない、いろいろと議論のあった場所。個人的には、PFIというのは、どうしても必要だけどお金がない!という施設整備に使うもの、と勝手に考えていたが、どうもそうではないらしい、と気づかされた事例だ。
 熱くもなく、寒くもなく、ちょうどよい気候の土曜の午後、大勢の家族連れで賑わっていた。中は、HPを見て想像していた通りで、とても人工的。海が近いけれども、敷地と海の間には、米軍が使用中の土地などが入っていて、あまり海は見えない。
 入場は無料だし、ゴーカートに乗ってる親子とか、遊具で遊んでる子どもたちを見ると、こういうのもありか、(というか、そもそも、ベビーカー時代とか入学前くらいの子どもがいると、休みの日は、マイカーに乗せてこういうところに来るしか方法ないんだよね)としんみりした気持ちになる。
 バスに乗って、いったん、三崎口の駅まで戻り、もう一度、同じバス停から、今度は荒崎行きのバスに乗る。長井で乗り換えればよかったことは、あとで気づく。横浜駅から「三浦半島2DAYきっぷ」という京急の乗り放題券(1,600円)を買っているので、バスに乗ること自体を楽しむ。
 終点の荒崎で降りて、海岸に出る。岩浜では、子ども連れも遊んでいて、やっぱりこっちだよね、と思う。ちょうど日が沈みかける頃で、雲の色が美しい。
 遊歩道があるようで、歩き出す。岩場を歩くルートで、コンクリの橋が渡してあるだけだったり、けっこうスリリング。海もきれいで、ようやく東京に行けなかった(久々に殊勝に勉強しようと思ったのに、出鼻をくじかれた)こだわりが解消されて、こっちに来てよかったなあーーと思う。
 突然、民家のある小さな浜に出る。その先は、だんだん、道がなくなり、単に岩を登るだけになったり、波がだんだん高くなってきたり、わあ、濡れる・・とうとう、これは、あの崖に上ってる間に、ぜったい波浴びる、という所まで来て、今、ここで落ちても、誰も助けてくれないし。
 足元は固めてあるのだけど、ミニショルダーと、コンビニの袋、それに『図書館内乱』に両手を塞がれているので、今日は諦めることにした。だいぶ暗くなってきているし。
 荒崎バス停まで引き返し、長井の港も見てみたいので、バスに乗らずに、行き来た道を歩きだす。小さな浦々に漁船が泊まり、そこここで、明かりをともして飲食している海の男たち。長井小学校前のバス停から、バスに乗る。
 新幹線の中、京急の中、と『図書館内乱』を読み続け、先ほど読み終えた。こういうの、免疫がないので、しばらく作中の人と化しそうだ。