沖縄シンポ(2)

takibata2006-10-24

 「第一回これでいいのか?県立の美術館シンポジウム2006」の様子を報告しよう。
 司会は上江田常実さん(NPO琉・動・体代表理事)。まず、宮城潤さん(NPO法人前島アートセンター代表理事)から、現在の状況について簡単な説明があった。2006年4月からの沖縄タイムス琉球新報の美術館関連記事での発言に反応して様々な人が発言、9月には、(社)沖縄県美術家連盟ほか県内の美術関連19団体が県議会議長あて、公開質問状を提出した。どうも美術館が期待していたものとは全く違った方向に動いているのではないか、皆で情報を共有して、どう動けばいいか議論したい(と考え、シンポジウムを企画した)。
 続いて、今回のシンポの実行委員会代表の安座間安司さん(美術批評家)は以下のように発言。「県立博物館新館・美術館のあり方を語る会」3回のうち、2回目3回目に出席(傍聴)した。第一回語る会(2006年5月12日)のことは、新聞社を通して知ったので、“おかしい”と思って新聞に投稿した(安座間安司「美術館を私たちの手に(上)−いま、考えなければいけないこと」琉球新報2006年6月5日)。「語る会」は、2回からは公開の形になったが、2回目、3回目を傍聴してみると、美術館の中身についての議論はなされず、民間に任せる方がよい、の議論になっている。(民間の導入については)全国の美術館、博物館は、慎重に対応している。経費の削減が図られ、10月5日の議会では、学芸員は博物館11名、美術館6名とされ、それ以外は嘱託とされている。
 1994年のシンポジウム開催当時は、美術館計画は行政内で計画され、新聞で公表された。これに対して、美術関係者から異義申し立てがなされた。1994年2月26日にシンポジウムが行われ、そのシンポジウムは、近代化に対する批判的視点も交えていた。美術館問題を94年の文化問題として捉え、西欧vs.沖縄・アジアの視点、を提言していた。
 安座間さんの配布資料の中には、94年シンポジウムの企画趣旨が掲載されている。このシンポジウムは、「アウト・オブ・ジャパン」をキーワードに開催されたという。
 さて、今日はここまで。関係者の皆さん、もし、私のメモが間違っていたら、コメント欄で訂正の程、お願いいたします。
 写真は、22日に行った識名園