マルコポーロ博物館

takibata2007-01-21

 昨日の続きなのだが、『美術館とは何か』の探索をついついやってしまう。コミュニティー・ギャラリーの一例として上がっているメキシコのカサ・デル・ミュゼオは、“la Casa del Museo”とMexico の組み合わせで検索してみるが、たくさん引っかかって、casa=家 という意味だと気づく。これは、『美術館とは何か』に典拠として上がっている“Museum”誌のバックナンバー(n.3,1976)を調べるのが早そうだ。
 もう一つ気になっていた「マルコポーロ美術館」というのを探してみた。こちらは、あっけなく、それと思われるものを見つけた。それにしても、日本人は本当にあっちこっち旅行しているものだ。難解なフランス語に苦心したであろう松岡さんの訳は、次のような魅力あふれるものである。

もしオーセールのパン屋と肉屋が、パンとラードで作った<口の彫刻>のある川船の家の前で、それらの一つを選び出さなければならないとすれば、私はおそらく、ダルマチアのとても小さな島で見つけた、野生の庭の奥にある、奇妙で詩的な、マルコポーロ美術館にするだろう。(p.99)

 ここからあとをばらすのは推理小説の犯人をばらすようなものだから、引用は控える。興味を持たれた方は、ぜひ、この本を手に取っていただきたい。
 今日調べたところでは、「マルコポーロ博物館」と称するものは、クロアチアのコルチュラ島にあるもののようだ。
http://homepage2.nifty.com/nihoncroatia/kannkousigen.htm#kannkouクロアチアの観光資源)
http://medi-terra.net/cities/croatia/korcula.html (南ダルマチアの典型的なヴェネチア的港町コルチュラ) 
 こういうのも、あまり写真などを先に見てしまうと、長年のロマンが崩れてしまいそうではある。松岡さんの訳書はずいぶんあちこちの大学図書館の蔵書になっているが、この本を読んだ人で、私のように、このミュージアムは一体どこにあるんだろう?とか思った人はいなのだろうか。原典を入手したいと思って昨日から調べているが、NACSISやオンラインショップでは今のところ見つけられない。

 写真は伊豆シャボテン公園のメキシコ館(2006年4月6日撮影)、本文の内容とは何の関係もない。