天草合宿2日目

takibata2007-05-04

 濃い時間の中で、どんどん記憶が遠ざかっていくのはなぜだろうか。合宿2日目は雨の中の出発となる。本渡での砂干潟の観察。雨が激しく干潟に出るのは中止になるかと心配されたが、小雨になったため、希望者だけがバスから外へ出ることになった。大半の人が雨も気にかけず干潟に下りる。どういう幸運なのか、雨も上がってしまった。
 砂干潟なので、沈むこともなく、どんどん沖のほうへ出ていく。長靴が威力を発揮する。岸に近いところに、少し水が深いところがあるが、そこを過ぎるとごく浅い干潟が続いている。杭が立つところには、巨大なマンジュウボヤ、マガキ、ムラサキイガイ、タテジマイソギンチャク。ツバサゴカイ掘りにIさんが大奮闘。棲管を切り開いてあらわになったツバサゴカイの体を触らせてもらう。
 さらに杭の先の沖のほうへ歩いていくと、小さい魚がいっぱい泳いでいる。近づくと、さっと砂の中にもぐってしまう。網で2匹すくう。ヒメハゼとのこと。ヒラムシも見つけた。息子はイイダコを見つける。足のところに金色のわっかがあるのが特徴。私がきれいなイソギンチャクを水面下の砂地の中に見つける。スコップを脇に入れようとすると、息子が、毒があるから触ったらいかんねんで〜と言う。昨晩の勉強会で習ったことを親はすっかり忘れていたのだ。スナイソギンチャクらしいが、触手を閉じて、するすると砂の中にもぐって消えてしまったのに驚いた。時間になってもみな帰りたくなくて延長してもらうが、岸に上がった頃から雨がざあざあ降りになったから、奇跡的だ。
 夜は、世話役さん手作りのアサリの味噌汁がつく。大きな焼き魚も。お風呂は隣接する旅館の温泉。昨晩は混んでいたが、今晩はガラすきで、露天風呂もゆっくり楽しめる。その後、学習会。猛烈な睡魔に襲われるが、熊本大学のTさんに熊大の装置類を見せていただく。採泥器やウミホタル取り器2号。この日ももう起きていられなくて、11時には寝たのだった。夜中に激しい雷が鳴ったそうだが、何も知らずに眠っていた。
 写真は、実習室でのツバサゴカイの観察風景。Tさんに、透明ビニールチューブの中で飼育されているツバサゴカイを見せていただく。ツバサゴカイは管の中で、Uターンできるのだった(2007年5月4日撮影)。