芦屋シンポ(4)

 続きを。

明尾学芸課長(続き) H18年度は、古書の販売を行なった。モダニズム周辺の資料も一緒に展示した。即売も行い、ホールの使用料を払ってもらった。好評で、本年度も継続してやっていきたい。事業、単発も嬉しいが、継続してやっていきたい。


 「洗濯」は、総合学習の一環として(行なっているが、館が)直営なら、学校教育の関係ならカリキュラムの中に入れていくこともできるが、(我々は)形の上では民間人なので、(学校と)意思の疎通がうまくできていない。3、4校とはできている。資料の6−7頁に書いているが、NPOを立ち上げる際に、(蓑豊さんにも来ていただいたが、蓑さんはカナダに行かれたが)金沢21世紀美術館では全市の小学生が美術館に(来られるようにした)。
蓑さんは金沢市の助役でもあったから、そういうことができたのだろうが、(子どもたちが)等しく教育を受ける権利として、社会教育の一環として・・・芦屋市は(市域が)南北に長い。危険な道があり、自分が学校の先生だとしても、歩いて子どもたちを連れてくるのは危険で、アクセス、足場も含めて、今後考えていかなければならない。


 鑑賞教育では、アメリア・アレナスさんとセッションを行なった。館蔵品をもとにした教育プログラムで、好評だった。
 アウトリーチについては、10頁に出前授業について書いてある。隣の伊勢幼稚園との連携は数年間続けており、年間を通じて交流している。


 NPOになって、市からの委託事業は原則無料、NPOの自主事業は、1200万円の委託費には一切手をつけず、参加費をもとに行なった。カルチャーセンターが、人が集まらなければ不開講(なのと同じように)、例えば、古美術の講座では、(最低開講人数を決め、経費は)14人でクリアできるため、30人参加で残りの16人分は、まるまる(収入として)入る。講義室の使用料を自分で払って、あくまで第三者として実施。
 「大阪慕情」は、大阪の飲み食いがついてきた。〔受講費×人数〕−〔謝礼〕=〔収入〕になる。NPOになって初めて立ち上げた。枠の中でしかできなかったこれまでに比べて・・・(この部分メモ追いつかず)。


 谷崎潤一郎記念館、図書館、市民センター、芦屋川カレッジ、公民館(それぞれの)講座がバッティングする。市民の立場としたら、それぞれの講座がバッティングすることなく、等しく受けれるようになったらと思う。市民の皆さんのためになるような企画、講座を考えていくと(いいのだが)。
 NPOの人間が考えることではないかもしれないが、一市民として考えるなら、講座、企画、バッティングしないよう、持っていければいいのではないか。細かいことを言うと、きりがないが。


 1年間、企画を立案してきて、館蔵品でお預かりしている資料の公共性の重さからして、100%民間というのは無理と思う。市としてのミッション、どういう形で活用を図るのか、向かうべきところはどこか、NPOではなく、市のほうがミッションを考えないといけない。それがあがってきてはじめて、我々が・・・、公的な部分については事業費、人件費がないと(できないが)、今は不分明な中で行なわれている。
 自主枠、ホールの有効活用も含めて、公と私の本当の意味でのけじめをつけて、芦屋の5年、10年後の方向性を、芦屋市の文化行政を確立してほしい。(シンポは以下続く)

 明尾さんのお話の中で、一番驚いたのは、蓑さんがカナダへ行かれたというお話で、以下のような記事を発見した。
「金沢21世紀美術館長の蓑氏、サザビーズ副社長に転身」
知らなかった。記事では、ニューヨークに渡る、と書かれている。常々、金沢21世紀美術館って何だったの?と思っていたが。
 蓑さんは、引き続き21世紀美術館の特任館長に就任とのこと。館のプレスリリース
 サザビーズの本(これは職場に置いているらしく、今、手元にないが)のことを思い出して、(それは同性愛と壮絶なエイズとの闘いの記録と記憶しているし、買い付けのためのロシア語の猛特訓の話を思い出したり)なんとなく、頭の中は別の世界へ行ってしまった。