大雨の日と、芦屋シンポ(10)

 今日は昨日とうって変わって、激しい雨で肌寒い。朝、市バスに積み残しをされた。強い雨が降ると、自転車族がバスに鞍替えするからである。研究室に着くと、天井から床まであるガラスに、雨が垂直に流れていく。教室間の移動は傘をさして・・・で嫌でも気が滅入る。怒涛の金曜日を終えて、帰路、スーパーに寄る。
 “日常生活にささやかなぜいたくを”というPOPつきで、大学芋を168円で売っていた。思わず、籠に入れて少し、幸せな気分になる。
 ちなみに、芦屋市立美術博物館のシンポジウム会場の後ろでは、錦織の展示即売会が開催されていた。何気なく眺めていて、商品につけられた値札を、思わず、いち、じゅう、ひゃく、せん・・・と数えてしまった。小さな錦織に468,000円だかの値札がついていたのである。
 それはさておき(でもないが)、シンポの続きを。(株)電通の笠井さんのお話の続き。

笠井 3つめの話で、博物館、美術館、どちらもミュージアムで、運営の事務、研究、収集、展示(を行う)学芸はいるが、館全体の存在をどう伝えればうまく伝わっていくのか。自分たちがこのようなことをやっているのだというのをどう、情報発信していくのか。非常に手薄。
 電通は、広告会社として、コミュニケーションしていく会社。自分もつくることにプロとして関わる。やったことがどう伝わっていくのか。どうやって、ご意見、お伺いするのか。アンケートまけばいいでも、HPでもなくて。こういう場を持ったことはすばらしい。


 大阪市の商工会議所は、ちいさなミュージアムを持っている。商工会議所には危機感があり、昔は大阪は企業を興す人の数が多かったが、今は、逆転してきた。会社を興すための心意気伝えたい。何があるかを、情報発信(する)。セミナーの開催は夜。運営するほうは、負担になるけれども、自分たちの気持ちを伝えようとするために、有名な企業家を迎えて、館らしさを(出すために)営業時間を繰り上げて、パーティーミュージアムそのものを使ってもらう。(食事も)ケータリングで取れる。お酒も持ちながら、創業者の話が聞ける。
 管理上、苦しい話は多々あるだろうが、そういった活動も。ライブラリー(では)、社史や、産業史(の受け入れ)や、来た人が見やすいようにアーカイブを作っている。一つ一つの活動がコミュニケーションにつながる。
 立地条件(芦屋、関西)は、逃れることができない。制約を受けている中で、どのような活動がいいのか。オープンする時からやっていないと、非常に難しい。


 松山に、子規記念館(があるが)、入りこみ客が落ちる。道後観光協会の協力で、朝、7:00からオープンする(ことになった)。これまでは9:30からだったが、道後温泉は夜は宴会で、朝から朝風呂に入る。午後はバスに乗って(次の場所に行ってしまうから)、お客さんへの発信、悪くなる。観光協会で引き取りましょう(ということになり)、好評で、入館者数が増えた。館だけが独立してあるのではなく、周りの人が自分のこととしてどう考えるのかが重要。(笠井さんのお話はここまで。シンポはまだ続く)

 商工会議所の展示施設と同列に論じられても、という違和感が残るのだが、民間企業の友人なら、こういう話に同感と言うのだろうと思いながら入力していた。