芦屋シンポ(12)

 フロアとの質疑応答の続きを。メモが意味不明になってしまった箇所もあり、部分的な復元になる。

明尾学芸課長 NPOという形になって、(我々は)民間。(館は)直営の業務委託で、芦屋市の管理下(にある)。(AMMは)雇用の場であり、事業費のみが支払われるNPOへの業務委託だ。


 H3年に(館が)立ち上がって以降、(館を担ってきた)文化振興財団は、一度死んだ。NPOという受け皿がないと、運用がいかない。営業面、費用対効果、作品資料の取り扱い、公的なもの、私的なもの、保険・・・事業の中でどうしたらいいか(悩みながら)仕事をしている。
 今日は、NPOが1年、経営している中で、新たなチャレンジ、言いたいことがいくらでもある。でも、そればかりしていても。


 公と私のけじめをつけて、前向きに検討。朝から晩まで、言いたいことは山ほどある。でも、それを押し殺して・・・押し殺されて仕事をしているわけではない。橋爪さんも、館の運営基本方針(のことを言われたが、館の運営方針は)、現在でも生きていると認識している。
 博物館条例まだある。笠井さんは館の中の飲食について言われたが、条例の網がけのある中でやっている。直営の業務委託で、指定管理でない範囲で(やっている)。


 資料と作品については、壁面だけ多い(館で)、歴史展示ケースがない。アールがきつくて、カーブがきつくて、(館の)方向性(としては)、具体抽象美術を検証する(というコンセプトで館が作られ)、(作品は)学芸では吊れない。(作品を天井から吊ろうとすると)20万円、費用がかかる。上のライトはタワーをつけて。具体、抽象は、学芸だけでは動かせない。収蔵庫の中はえげつないことになっている。(手前の作品を)動かさないと、(奥の)ものが出せない。如何ともしがたい。移動式ケースを作りながら、何とか・・・


 民間人として(作品、資料を)お預かりして、破損のないようにするため(の)監視のための費用がない。監視や受付は、(ボランティアさんが)食事のときは、学芸が交替で出る。
 (館を)どう活用するか、費用面、考えないかん。そういう展示はせんでいい、ということなら・・・お答えになっていないかもしれないが、私としての見解・・・


司会 忌憚のないご意見を。資料の12〜13頁には、“スタッフからの「私のひと言」”を掲載している。みな、戸惑いながらやっている。実態を正直に(述べて)、議論し、外部からご意見を伺おう(というのが、今日の趣旨だ)。試行錯誤で悩みを聞いていただきたかった。
(質疑応答は以下も続く)

 外部からの意見を聞く、というときの外部がどこに向いているのか、がおそらく聞き手側の違和感を誘った部分ではないかと思う。「悩みを聞いてほしい」のなら、関係者の報告だけに絞ったほうがよかったのではないだろうか。パネルディスカッションは、AMM内部の研修会を一緒に聞かされているような奇妙な感じを受けた。よその“うまくいった”事例紹介を聞かされると、本当だろうか?とか余計なことを色々考えて、ストレスが溜まってしまうのだ。