教員養成の世界

 学芸員社会教育主事、図書館司書、のお隣は、教員免許状であろう。単純に、年間何人養成されて、そのうちのどの程度、実際に教員になっているのだろうか。
 「教員養成 免許状 採用数」で検索してみると、中教審初等中等教育分科会「教員養成部会 専門職大学院ワーキンググループ(第1回)議事録・配付資料」(2005.3.17)が出てきた。意見を読んでいるとそれなりに面白かったが、当面の知りたい数値は、以下のようだ。
・ 毎年20万人、免許状取得者がいる。
・ 教員採用者数 17,000〜18,000人程度。
また、大学全入時代を迎え、専門職養成は大学院にシフトせよ、という意見もあるが・・・大学院がない大学の養成課程は、潰れなさいと言われているようなものである。親の立場から言えば、これ以上の高学歴化は困った話である。本人が返済する奨学金制度を完備しない限り、パラサイトシングルやモラトリアムがどんどん増えそうだし、社会的平等の観点から言っても、いかがなものかと思う。欧米での養成制度との比較が出てくるが、親が”成人した子ども”の教育費を担うという日本の慣行を改めない限り、単純に養成期間を長くするのがよいとも言えないだろう。
それとはまた別に、中堅私大に来る若い人たちの学習意欲をどう高めるのか、という問題が置き去りにされているように思う。
ここのところ、毎日そんなことを考えている。屁理屈をこねているだけのようにも、自分でも思うのだが、嫌でも考えざるを得ない。・・・今日は歩き疲れて、四条烏丸の地下道を歩いていて、ふと、おうちに帰るの嫌だな、と思ってしまった。おうちに帰りたくないのではなく、単純に、歩くことに疲れてしまったのだ。