Kunsthaus baselland(9月4日)

takibata2007-10-01

 3日は、またルツェルン泊。夕方、駅でケーキを買っていたら、女性に声を掛けられる。きょとんとしていたら、「ベルニナの・・・」と言われ、隣の男性も笑っている。ベルニナ急行で、同じ車両にいた人だったらしい。私のほうは、はっきり記憶していなかったのだが。

 4日朝、郵便局で2個目の小包を出す。8:45ルツェルン発、IR2166、9:51バーゼル着。マップを頼りに、まず、Kunsthaus basellandに行ってみる。St.Jakob-strasse 170が住所で、トラム14でSchanzliまでたどり着いたのはよかったのだが、トラムを降りて呆然とした。右手は何か大きな競技場で、Kunsthaus basellandがあるはずの左手は、巨大ショッピングセンターの大々的な工事が行われていた。その先には、地図にない川まで流れていて、自動車販売会社がその先に見える。途方に暮れる。

 パトカーが泊まっていたので、警官に地図を見せて尋ねるが、要領を得ない(要領を得ないのは私の方だろうが・・・)。彼らは、交通事故の事故処理に来たので、道案内などする気がなかったのかもしれない。数人に尋ねても、みな、Kunsthaus basellandなど知らないし、住所を見ても、みんなてんでばらばらな方向を指すので、右往左往。

 やがて、ふと思うところあって、交差点のところの、競技場前の売店のおばさんに尋ねると、やっと、それらしい方向を教えてくれる。どうやら、川向こうの自動車販売会社のあたりらしい。およそ、ミュージアムなりギャラリーなりがあるとは思えない雰囲気。

 自動車販売会社の敷地の入り口にビルがあり、感じのいい細い道があったので、そこを入っていくと、ドアがあり、開けてみると、美術関係のポスターが貼ってある。ここ?と、階段を上って探索すると、各階にポスターが貼ってあるが、どのドアもオフィスのドア。

 諦めて、階段を下りると、ちょうど、若い男性がやって来たので、尋ねると、また次に来た男性に尋ねてくれて、この裏側だと教えてくれた。

 さて、Kunsthaus basellandの入り口にようやくたどり着いた。受付には男性。中は、ギャラリー風になっている。ここはスイスパスは使えず、2スイスフランくらいだったと思うが、記録も記憶も残っていない。

 地下の展示が面白かった。一つの映像の部屋は、デモ行進のアニメのようなもので、行進がずっと続いていく。その外の大きな部屋には、紙のブロックが置いてあり、ブリキのバケツの中や、床一面には、紙飛行機が散らばっている。デモでばら撒かれたチラシと何か関係があるのか、ないのか・・・奥の小部屋は真っ暗ななかにかすかなあかり。あかりだけかと、暗闇の中を近づいていくと、小さな小さな人物が、たった1人ビラを撒いている姿だけが照らされている。奥行きの広い部屋だけに印象的。

 反対側の奥の部屋に入ると、薄暗い中、ヒューッと木枯らしのような音が鳴り、ツリー型の木が、まばらに立っている。ヒューッという音は、奥のモニターから映像とともに聞こえてくる。
このギャラリーの空間の面白さをうまく生かした作品だと思う。“Collectif_fact”というグループの作品らしいが、今回のスイス旅行で見た(ZKMは除き)一番目新しい作品群かと思う。
 写真は、Kunsthaus basellandの入り口(2007年9月4日)