『マナビィ』No.79ほか

 久々に出勤。公私に亘り、あちこちから、たくさんのプレゼント(刊行物)をお送りいただき、嬉しい悲鳴。博物館にせよ、大学の学芸員養成課程にせよ、危機感からか、刊行物を充実されたり、チラシを大量に送ってこられたり。こちらも、ぼーっとしていてはいけないのだろう。
 今まで全くお付き合いのなかった神戸市立森林植物園からも、年報とともに、「必ずしも自然史系に限らず、人文、教育、芸術専攻のフィールドとしても活用いただけると思います」とのご案内をいただいた。HPを覗いてみると、ブログもあって、なかなか楽しい。→http://shinrin.seesaa.net/(森林植物園のブログ)

 さて、ある方が送ってくださった『マナビィ』No.79(2008年1月号)。「博物館を考える〜新しい博物館について〜」という特集が組まれていた。もはや“懐かしい議論”という感があるが、黒田武彦さん・加藤賢一さんの「プラネタリウムや公開天文台は博物館か?」という記事が、私には目新しかった。

プラネタリウムの星は人工のもの。本物に接することが一番!」という素朴な発想から現代の公開天文台が生まれ、約20年前から急増し、今や全国に100館以上を数えるようになりました。

プラネタリウム館の場合、総数ではアメリカ合衆国に劣るものの、中大型機の数は世界一ですし、公開天文台に至ってはそうした概念がない国がほとんどだからです。つまり、両者共、我が国に固有の極めてユニークな存在なのです。

 プラネタリウムの発祥がドイツ博物館だということも、初めて知った。
 また、「一次資料は天体です。手にとることができませんから、扱うのは映像情報や現象の記録などの二次的資料です」とあり、ちょっと気になることを思い出した。「公立博物館の設置及び運営上の望ましい基準」の第三条には、「博物館は、実物又は現象に関する資料(以下「一次資料」という。)について、」とあるのだが、黒田さんたちの、「現象の記録」というのと、基準に書かれた「現象に関する資料」というのは、別物なのだろうか? 授業をするときに、いつも、「現象に関する資料」の定義が分からず、困っている。