全国博物館大会(2)

 20日13:30から全国博物館会議が開催された。司会は嶋崎さん。以下、メモによる要旨。山西さんと、佐々木さんによって用意されたレジュメが興味深かった。(統一してさん付けにさせていただく。)()内は、私が想像で補った部分。

司会:全国博物館会議は維持会員によって、組織されている。例年は、日博協の事業報告を行っているが、今年は12月1日から、新公益法人制度が始まり、日博協が公益財団法人になるか、一般財団法人になるかを選択しなければならない。会員の皆さんの意向を伺いたい。


田村(専務理事):日博協が公益財団法人になるには、組織の検討、ガバナンス体制の整備が必要で、現在の寄附行為を定款に変えなければならない。協会の目的・事業は、このままで行けるのか? 財団の寄附行為がこうなっている【引用者注:第四条目的】のは、一時、日博協が、特定公益増進法人になったが、その時に、認定を受けるために、寄附行為を変えたためだ。
 (現在の事業形態では、)公益目的事業としては、不特定多数の利益とは認められない(心配がある)。(公益目的事業が)経費全体の1/2以上を占めないと(公益財団法人としては)失格になる。会員のための事業は、共益目的事業だ。評議員や理事も激減させる必要がある。会員の声をどのように反映させるか?


山西:理事の一人として、協会のあり方を検討すべき(だと提案したい)。協会そのもののあり方としては、大きくは、公益財団を目指すという流れだが、一般法人では本当にダメなのか? (この部分がまだ)議論されていないし、コンセンサスも不十分だ。
 いずれにしても、定款を書き直し、理事と評議員は大幅に変えないといけない。最初は、この12月に、公益法人に(移行しようという考えもあったが)、遅くても、平成25年12月までに(移行すればいいということで)、十分、時間をかけてやっていこう、(という考え方に今はなっている)。寄附行為を定款に書き直さなくてはならないが、そもそも、日博協のミッションは何なのか? (現在の)社会教育の振興を図るための日博協(という目的は)決して十分ではない。ミッションを再確立する必要がある。
 決算を見ると、維持会員の減少傾向がある。ここ数年、経費節減に努めた結果、収支は改善されてきたが、危機感はある。会費値上げの議論も行われたが、会費を値上げすれば、さらに会員の減少の加速が予想される。従って、会費は据え置きの方向だ。
 公益法人化を寄付金によって打開するという考え方もあるが、抜本的には館園にとっての魅力の向上が必要。(設置者からの)経費節減のためのターゲットにされないためには、日博協に加盟していればこういうメリットがあるということをはっきりさせる形が必要だ。例えば、現在の日博協はHPが弱い。事業のやり方を見直さなければいけない。
 現行事業のあり方についても、「国際博物館の日」記念事業として、大阪市では今年シンポジウムを開催したが、なかなかHPでは出て来ない。日博協のHPは去年のままだ。
 『博物館研究』の発行や、研究協議会の開催も、常務委員会のボランティアによって支えられている。しかし、いつまでもボランティアでやっていていいものではない。事業をスクリーニングかける必要がある。
 国際化対応も日博協の立ち遅れている点だ。支部の活動の格差も、先進支部とそうでないこところがあり、先進支部に学んで拡げていく必要がある。『博物館研究』に科博の浅草さんの科研費についての論文が載っているが、(博物館関連団体との)大連合連携組織の提案があり、これをしていく必要がある。
 従って、「日博協の在り方検討委員会」を設けることを提案する。

 思うところはたくさんがあるが、今日はとにかく眠いので、続きはまた。
 とりあえず、昨日の懇親会で、山西さんや浅草さんに私見を述べておいた。