海の向こうの見聞録発表会

 昨日(27日)は、大阪市立自然史博物館友の会の通称忘年会(正式名称は、「友の会特別行事『海の向こうの見聞録発表会』」)だった。海外で調査等を行った学芸員さんや友の会評議員さんの体験談を楽しくスライドで見たり聞いたりしようという内容。この年末の恐ろしく寒い時期に、一体どれくらいの人が来るのだろうと思ったが、開始時点から講堂に結構人が集まっていて、びっくり(完全に行楽気分で、人数を数えるのを忘れた。後半は、100人越していたのではないだろうか)。
 印象深かったのは、T副会長が、ロシア(当時はソ連)での(水生昆虫)調査紀行のお話の中で、「日本ではこういうことをしたら、公私混同だと批判されるでしょうが、向こうでは、調査はファミリーで、そういう中で、子どもがこういう分野に目覚めて育っていく。調査のための夏休みも、40〜50日あって、バカンスも兼ねて家族でキャンプしながら調査をしている」と語られたこと。そう言えば、家族で(特に奥さんと)クラゲを採集しまくって、ノーベル賞を受賞した日本人研究者がおられたような・・・。こういうの大事だけど、日本(の大学)は休みもどんどん短くなって、正反対の方向に向かっていると思う。
 他に面白かったのは、N学芸員の「ミャンマー調査紀行」(日本の中古バスのオンパレードとか、蘭を市場で売っている話とか)と、S学芸員の「東南アジア最大の湖トンレサップで水草とり」。東南アジアは一度も行ったことがないので、行ってみたいなあと思った。しかし、皆さんのお話を伺っていて思ったのは、語学力や度胸も大事だろうが、一番大事なのは、頑強な胃腸だ!ということ。胃は自信があるが、腸は一体どうやって鍛えればいいのだろうか? 
 M学芸員だったか、動画をスライドの中に埋め込んでおられた。やっぱり、これからは、動画だ!と、ひそかにライバル心を燃やした。実は私も、昨日、「教えて下さい! どう違う、氷河と残雪」のタイトルで発表をしたので。スイスとノルウェーで撮ってきた氷河(と氷河地形)のスライドを作って、地学のNさんに解説をつけていただいたもの。おとつい、たまたま、後藤和久「Google Earthでみる地球の歴史」(岩波科学ライブラリー)を見せてもらったところ、ちょうどベルナー・オーバーラント地方の解説が載っていたので、Google Earthを開いて、スライドに画像の貼り付けをしてみた。立体感の出し方が、今一つ分からなかったが、説明用に、使い勝手のいいものだと思った。
 さて、来年は、何を発表(?)しようかな、とか、今からやる気満々(だって、学会発表より楽しい)。ただし、来年は自立できるように〜。N会長も、来年は中国の話しようかな、とか、乗り気。
 さて、昨晩は、某学芸員のお嬢さんのお誕生日だそうで、奥様に、「あんた明日、何の日か知ってるの?」と怒られたそうだが、お嬢さんも同席されて、最後にHappy Birthdayのお祝いとなった。この館の学芸員さんは、みな働きすぎなので・・・
 帰路は、干潟合宿で仲良くなった3家族で、駅まで賑やかに帰った。来年は9月に、徳島へGO!