ブリッゲン博物館(2008年8月31日)

 2008年8月31日、続いて集会所のすぐ近くのブリッゲン博物館(Bryggens Museum)に行く。受付で、チケットを買うと、何語を喋るのかと聞かれ、日本語と答えると、日本語版の貸し出し用パンフを貸してくれた。

 残念ながら、このパンフはとても読みづらい。地下の常設部分の展示解説なのだが、段落分けなし、1マス下がるなし、読みづらい活字(日本語の活字が簡単には使えないのだろう)で、どこを読んだら、目の前の展示に該当するのかがよく分からない。展示室スペースの所々に、番号があり、パンフにも番号があるが、うまく照合できないのだ。
 常設の展示内容は、ブリッゲン地区で発掘された建物の遺構など。住居の再現や服装の復元展示等もあったと記憶しているが、総じて地味な印象で、え?ベルゲンの歴史ってこれだけ?・・・というか、文字文化があまりないのか? このあたりは、私は無知だが、改めて、日本の(特に関西の)文化の蓄積というか古さに、思い至る。(もしかして、文字文化やいわゆる「古美術」の少なさが、北欧諸国に、野外博物館を発達させた理由か?? 屋内では、見せるものがあまりない??)

 2階は特に印象に残っていない。3階は、南半分が子ども向けコーナー(変身ものだったか?)、北半分が、魔女についての展示。これが強烈。壁面にビデオが流れているのだが、オランダで制作された魔女狩りの創作フィルム。3台の映像に、分割されて放映されているが、まとめると一つのお話になる。あまりに珍しいので、全部通してまじまじと見てしまった。
 最初は、かくまってほしいと若い女性のもとを尋ねる老婆。「わたしはあなたのお母さんをかばってあげたのよ」とか。捉えられて拷問にかけられる老婆。痛みに耐えかねて、嘘の自白をさせられる。裁判。そして、木製のハシゴにくくりつけられ、無実の叫びも聞き入れられず、はしごごと、燃える焚き火の中に、ロープでハシゴを引っ張られて落とされていく。創作といえ、強く印象に残る。
 反対側には、パネルがあって、魔女狩りが起こった原因ははっきりしないこと、魔女狩りの犠牲者の中には男性もいた、の2点は理解することができた。・・・むむむ、しかし、ヨーロッパ文化とは、何とも理解しがたいものだ。
 写真を拡大してみると、特別展のタイトルは、「魔法の時代−魔女と裁判」だったようだ。

 下の写真は、集会所とブリッゲン博物館に隣接する聖マリー教会。ガイドブックによると、現存するベルゲン最古の建物とか。ちょうど洗礼を受けたと思われる赤ちゃんが抱かれて出てきたが、撮影は控えた。