(ウィーン)自然史博物館・考古編(人骨あり、苦手な方は・・・)

 ウィーンの自然史博物館最終回。もう全部見終わったと思って、ショップに立ち寄ったところ、絵葉書コーナーに、「ヴィレンドルフの女」があるではないか? 何で何で?と思ったが、館内にあるに違いない。案内図をよく見ると、考古学展示の部屋があるようで、これは完全に見落としていた。絵葉書を見なければ、気づかずに終わっていただろう。
 「ヴィレンドルフの女」は「ヴィレンドルフのヴィーナス」として展示されていた。

思っていたより、ずっと小さい。私が、この作品を知っていたのは、講読のテキストに出てきたからで、「この時代に生まれたら、私だって美人だったのに!」とつぶやいても、学生さんはクスリともしてくれなかった。しかし、当時は、多産=美だったのだ・・・・。それと、この展示コーナーでは360度、ぐるりと回って見ることができ、後ろから見ると、お尻がふっくらと大きいのが、前からの図版からは思いつかない点だった。やはり、実物を見る醍醐味か。暗いので、写真はピンボケ。


 でもって、「ヴィレンドルフの女」だけは、監視員さん付きで、特別の小部屋の中に展示されていた。しかも、人が多くて暑いと考えるからか、この場所だけは、扇風機が回って(地下の収蔵庫はエアコン付きらしいが、展示室はクーラーなし)、窓がバ〜ンと開けられていた。外は珍しく雨。日本の博物館では、ちょっと考えられない光景か。
 そもそも、なぜ、自然史博物館の中に考古学展示があるのかは、よく分からない。進化の連続線上だから? 人類学部門があるから? アメリカ自然史博物館内の、非白人展示(含む日本)はもっと不思議というか腹立たしいが。
「ヴィレンドルフの女」の実物を見たことにすっかり満足してしまい、あとはざっと見になってしまったのが、今となっては残念。





 しかし、この小屋。はじめは冗談かと思った。でも、ヨーロッパ人は、本当にこんな家に住んでいたのかな? 所変われば品変わる、だ。