ICOM上海大会5日目(エクスカーション)浙江省自然博物館/浙江省博物館/中国湿地博物館/杭州西渓園国家湿地公園

 5日目(11月11日)は、全参加者が8つの行き先に分かれて参加するエクスカーションの日。私は行き先を変更して、Hangzoug(杭州)Bのコースを選んだ。各コースに分かれる集合地点で、Iさんはじめとする日本人3名と再会。特に昨日のICOFOMシンポで鋭い発言をされていたSさんには、強い刺激を受けた。言うまでもなく、私も頑張らねば、である。
 公安カーに先導されつつ、行き帰り2時間半ぐらいずつかけて杭州へ。大人数での移動のため、待つことに多くの時間を費やす。全参加者は3,000人を超すらしい。
 浙江省自然博物館、浙江省博物館、中国湿地博物館、杭州西渓園国家湿地公園の4か所を訪れ、途中、西湖湖岸をバスで走り抜けた。









 昼食時、お隣は、右がアルメニアから来たガラスとセラミックのコンサバターの女性。左がスウェーデンのバイキング関係の博物館の男性。帰りのバスの中で隣になったメキシコ人女性は、8年間、日本で働いたことがあるという。JICAや企業対象でスペイン語を教えたり、日本製品の使用説明書の英訳・スペイン語訳を担当していたのだそうだ。帰国後、メキシコの国立文化博物館東アジア部門のキュレーターになっている。彼女は、韓国のシャーマニズムを研究しているとのことで、日韓比較研究のために、ジャパン・ファウンデーション奨学金を取りたいという(中国研究のアメリカ人Wさんも同じ奨学金を狙っていた)。
 彼女は日本に興味があり、私はメキシコ行きたい派なので、メキシコの博物館事情など色々教えて貰った(メキシコシティーの植物園に行けば、いっぱいサボテンが見られるとのこと)。カサ・デル・ミュゼオについても聞いてみたが、知らないけど調べてあげる、と。彼女が日本に来た時、助けてあげるよ、とも(でも、日本のシャーマニズムと言われても、はて?ではあるが)。
 この日見た博物館は、造り物が多く、実物資料が少なく(浙江省博物館の1、3階は、実物資料が充実し、解説もしっかりしていたが)、特に自然史系は、日本との博物館観の違いを感じさせられた。情報センターだね、というのが、日本人一行の感想。
 杭州西渓園国家湿地公園はすばらしかった。こういうところを、一日かけて一人でゆっくり回りたいな、と思う。船は途中、要所要所で乗り降りできるようだ。湿地の中に取り残されてしまうと、大変だと思うが。









 あ、もちろん、ワニはいませんでした。トレードフェアで貰った『国家湿地』という雑誌の写真を早とちりしていたのだが、揚子江ワニの写真は、安徽揚子江鰐国家級自然保護区のもののようだ。
 中国湿地博物館で、各地の湿地の映像を見たが、その映像に映し出された湿地の数々に、実際に行けたらなあ・・・と強く思った。メキシコに行く方が、優先順位は先だけど。