今日美術館・首都博物館

takibata2008-03-23

 今日は珍しく迷わないで、2つの館へ行けた。まず、今日美術館。地下鉄1号線「大望路」駅下車で、南に歩き、百子湾路を西に行く。ちょうど、地下鉄「国貿」駅との間(の南側)になる。どちらの駅からも、歩いて20分くらい。
 一目でそれとわかるおしゃれな建物。「THIS IS A BOOK―申克個展」を開催中。入館料は10元。今日は1フロアだけの展示で、申克個の絵は、最初は何だろう?と思った。古書店などで売っているマンガや白黒写真が載っている小冊子(何と呼ぶのか不明)の表紙を油彩で描き直した絵で、絵の下や展示室内に、お手本になったもとの小冊子が並べてある。よくよく見ると、写した絵に落書きがしてあるのだ。恋愛ものの男女の絵の間に、撃天柱(ガンダムだよね、これ)が書いてあったり、「漁火」という絵の、漁船員が掲げる明かりの下に「元宝」と書かれていたり、戦士の「召喚」という手を上げたポーズの下に「TAXI」と書かれていたり。「I like iPod」と書かれた絵の戦士は、耳にiPodをはめている・・・下ネタものも含めて笑えた。
 来館者は、若い女の子のグループ。あとはその道の人たちがちらほら。周辺には、おしゃれなカフェや、工事中の店があって、「美食文化街」という大きな看板が上がっている。道を挟んだ向かい側には、昔ながらの商店と、建外SOHOが見える不思議な光景が広がっている。帰りは、建外SOHOを抜けて、「国易」駅へ出た。
 そのまま、地下鉄1号線で、「南礼士路」駅下車。この辺は立派な都会。まっすぐ東へ向かうと、10分弱で「首都博物館」に到着。あまりに巨大な建物に驚く。ホールは吹き抜けで、常設展示と特別展コーナー、3Dシアター、地下にはお約束の教育普及コーナー(陶芸と、絵付けのような子ども向けのコーナー)と、ショップ、カフェがある。これだけ巨大な館なのに、レストランがなく、カフェは高いだけ。入館料は常設展が30元だが、結構多くの来館者があり、高校生くらいの団体も来ていた。
 5階から見て回る。5階は「京城旧事―老北京民俗展」、婚礼の風俗や、鳴く虫を入れる陶器や鳥かごなどの趣味の品々。年画も見ていて楽しい。確か4階だったと思うが、京劇の舞台と客席の再現と、映像があって、しばし座り込んで眺める。
 4階が元・明・清代の陶器で、なかなか見ごたえがある。薄手の黄や青の皿や、外側が朱、中が白のシンプルな椀など、やきもの好きにはたまらないのではないだろうか。
 その横が「古代仏像精品展」で、グラマーな仏様が多く、「密修本尊像」など、ロダンの彫刻かと思うような過激なのがあった。
 3階は、今日は入れず残念。2階は中国の通史展示で、考古資料を中心に、復元展示や映像もある。この頃には、歩き疲れ、もうダメ。全部が開いている日には、くたくたになってしまうだろう。
 地下の本屋も充実している。ただし、館の図録は、レイアウトがいまいちで買う気になれなかった。地図やガイドブックの類がたくさん。昨日の中国書店でもそうだったが、書画骨董の分野になると、ただただ圧倒されて手も出ない・・・という気分だ。博物館学本コーナーがあり、中国博物館学会というのがあることを知った。
 5階のショップに戻って、故宮で見た時から欲しかった、「福」マークのついた大きな赤い金魚の飾りと、金魚がいっぱいぶら下がっている飾りを買った。もっと安く買える店があるのかもしれないが。
 地下のショップでは博物館学関係の本と、旅行ガイド本を買った。「青蔵鉄路旅友交通図」とか、いつか行く日があるんだろうか・・・
 写真は、首都博物館の巨大なエントランス(2008年3月23日撮影)。